AM3:45
薄暗いリビングでオルゴール音を小さーい音で流しながら、俺は赤ちゃんを抱っこしている。抱っこしたまま、片手で部屋の小物を少し片付けたり、スクワットをしたりしている。オムツ、ミルクはもちろん済ませてある。が、赤ちゃんは目をギラつかせている。一向に眠らない。妻を起こさず赤ちゃんに眠っていただくことが俺の自分で課した今のミッション。わかってる、赤ちゃん様のたったひとつの望みを。けどいまは寝かせてあげたいんだ、頼むから諦めていただけませんか！グズグズ、シクシク泣きが止んで、ウトウトしだした。目閉じた。寝息たててる。いける！布団の上にそーっと赤ちゃんを。落ち着け俺。手はまだ離さない。しばらく手は添えたまま体温を布団に浸透させてから、ゆーっくり手を離す。...寝た！うおっしゃー！！と思う間もなくすぐ泣いた。くそう！再度抱っこするが、泣き叫び始める。妻が覚醒し授乳後、秒で眠る赤ちゃん。寝顔可愛いー！！望みが叶ったね、ごめんよ。あゝ俺におっぱいがあれば。それさえあれば。けれど、深夜の赤ちゃんとのふたりの時間に朦朧としながらも幸せを感じてしまう。かけがえのない宇宙遊泳...あ、また泣きだしたPR |
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